前のページでは、無意識のことについて、学んだね。ここでは、心と体は関係しているのか、考えてみよう。
2匹のサルについてお話しましょう。
まず、1匹のサルは、箱に中にいれられ、ちょうど、座ったような格好をさせられます。
そのサルの前にはレバーとランプがあり、赤ランプがつくと、サルの足にビリビリと、電気ショックがかけられるが、レバーを押せば、電気ショックはさけられます。 これは、20秒おきにやってきます。
いきなり、箱に中にサルをいれても、じきに、レバーをおせば、電気ショックをさけられることを覚ます。 しかし、20秒おきに、きちんとレバーをおすことは、人間にでもできることではないでしょう。 サルは、電気ショックをさけるために、3〜4秒に1回の割合で、レバーをおしつづました。
一方、もう1匹のサルをこのサルと並んで、座らせます。 しかし、こちらのサルには、赤ランプはないし、レバーはあるが、このレバーを押しても、電気ショックとは、何ら関係がありません。
となりのサルが、レバーをおしそこねると、こっちのサルも同様にショックをうけます。
ショックをうけるか、うけないかは、両方のサルも常に同じであるが、それを左右するのは、一方のサルだけということになります。 必死でレバーをおすサルに比べて、レバーをおす必要のないサルは、のんびりとしています。
つまり、責任の持ち方が、違うのです。
レバーをおす必要のあるサルは、23日目に亡くなりました。
解剖してみると、12指腸に、大きな穴があいていました。
同じように、ただ、となりに座り、レバーをおす必要がなかったサルは、同じ回数だけショックをうけたのに、外見にも、内臓にも異常がありませんでした。
この実験は、何回も行ったが、やはり責任あるサルは胃と12指腸に、かいようができていました。
この、お話からどんなことがわかるかな?
電気ショックだけでは、胃かいようにならないが、レバー押しという、仕事がくわわると、胃かいようになるのである。
つまり、たえず、心を緊張させている人たちは、胃かいようになりやすいということが、このサルの実験で確かめられたね。 心の持ち方が、健康にも強く影響することを、指摘しているよ。
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